書評「森岡薫自伝 生まれ変わる力」

書籍「森岡薫自伝 生まれ変わる力」の表紙

Fリーグの2013-14シーズン終了時点で、最優秀選手賞3回、得点王3回、ベストファイブ3回という圧倒的な実績を誇る日本フットサル界最高のピヴォ森岡薫。

キングカズも参加し話題となった2012年のフットサルワールドカップの直前に日本に帰化し、ワールドカップでもフットサル日本代表選手としてゴールを決めた。

そんな森岡薫選手の自伝。

おそらく本書を手に取る人の最大の興味は『なぜ、日本に帰化するのが遅くなったのか?』という点だろう。

書籍タイトル「生まれ変わる力」に加えて、「生まれ変わるための縁」の大切さ

書籍タイトルである「生まれ変わる力」もしっくりとくるが、本書を通じてわかるのが「縁」というものの不思議さと大切さではないだろうか。

実際、森岡薫選手が本書で語っているが、ターニングポイントとなった「フットサルを本格的にやる」場面、「プロフットサル選手になる」場面、「日本人になる」場面それぞれで多くの人のサポートを得ている。

不思議なことに、周囲の人の縁とサポートがそのときに現れていないと、まさに今の森岡薫選手は存在していなかっただろう。そう強く感じさせるほどの人との縁だ。

目次

プロローグ
オレは別の人間だった
過去を取り返すために
第一章 365日フットボール
日系ペルー人として生まれて
家から出れば専用グラウンド
有刺鉄線サッカー
大人から教えられたこと
ペルーのサッカー事情
貧困地区"ファベーラ"
アイス売りの少年
子供は立派な戦力
プロクラブからのスカウト
テロの恐怖と戦う日々
第二章 来日、そして母親との別れ
1つ上の小学5年生
母親に捨てられて
男3人での日々
初めてのケンカ
サッカー選手としての栄光時代
初めてのタバコの味
高校の入学式で無期停学
1カ月で高校退学
高校を辞めようキャンペーン
第三章 "地獄"で暮らした5カ月間
お尋ね者の「テル」
人生最大の失敗
地獄の留置場生活
同部屋はアル中とシャブ中
2253番
裁判の日
強制送還のピンチ
スペイン語、話せません
"どん底"の5カ月間
過去との決別
第四章 フットサルに出会って
運命を変えたサッカーマガジン
独学で覚えた足裏トラップ
"中村さん"との出会い
フットサルの洗礼
ピヴォ・森岡薫の誕生
1年間の空白期間
スーパーリーグを目指して
"日本のペルー"での2年間
第五章 日本最高峰の舞台へ
日の当たる世界へ
関東リーグを目指そう
最強チームからの誘い
タイムリミットは2年
運命のピヴォチャン
第六章 プロフットサル選手として
プロ選手にならないか?
さらば裏切り者
3人での初練習
唯一のプロチーム
"外国人選手"として
難波田治との和解
Fリーグ初代MVP
金髪にした理由
アジウという"敵"
ヤンチャなままでいたい
第七章 日本人「森岡薫」誕生
日本人になりたい
帰化への遠い道のり
ペルー代表からのオファー
1、2%の可能性に賭ける
3度目の正直
帰化ブローカー
待ちに待った瞬間
ミゲルからのメール
第八章 タイで見せた"侍魂"
憧れのカズさん
ここから消えてしまいたい
喜べなかったカズさんのゴール
日本代表を辞退しようかな
自分らしさを取り戻す
すべてが変わったゴール
悔しさが残ったワールドカップ
カズさんから学んだこと
森岡薫の"原点"
エピローグ
マンガのような人生
今できることを全力でやる